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子どもの食品による窒息について〈スタッフブログ〉

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厳しい暑さが続いておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか。

今月は子どもの食品による窒息についてお話したいと思います。

子どもの食品による窒息は低年齢児(4歳以下)で多いことがわかっています。
理由としては、奥歯が生えそろわず、かみ砕く力や飲み込む力が十分でないためです。

事故の要因の中で症状が重くなる例として豆やナッツ類があります
奥歯を使わないと噛み潰せないような硬いものは、噛まずに飲み込んでしまいます。
飲み込む力が未発達の5歳までは豆類を与えないようにしましょう
ブドウなどの果物は水分が多くて柔らかいですが、ツルッと飲み込みやすいため窒息のリスクがあります。

食品による窒息事故を未然に防ぐためには、事故の要因とその対策について正しく理解する必要があります。


◇噛む力について◇
離乳は生後5~6か月頃から始まりますが、まだ離乳食を飲み込むだけで、舌や歯ぐきで噛んだりつぶしたりすることはできません。
生後7~8か月頃になると舌でつぶせる固さのもの、生後9~11か月頃は歯ぐきでつぶせる固さのものが食べられます。
生後12~18か月頃では前歯で嚙み切って歯ぐきでつぶせる固さのものが食べられるようになります。
1歳半以降になると、前歯が生えそろい、奥歯も生え、手づかみで盛んに食べるようになり、前歯での適量のかじり取りや奥歯でのすりつぶしができるようになります。
3~4歳頃には乳歯列は完成しますが、子どもの噛む力は大人に比べて弱く固いものはうまく噛むことができずに丸飲みをしてしまうことがあります。

4歳頃までは食べる機能が未熟であるため、特に注意を必要とします。

同じ月齢、同じ固さの食品でも、上手に飲み込めるかどうかは子どもによって異なります。

市販の離乳食やおやつには、対象月齢の表記がある商品もありますが、対象月齢はあくまで目安と考えて、実際に与える食事の固さは子ども自身の乳歯の生え具合や噛む力・飲み込み方などに応じて無理のないものを選択するようにしましょう。

◇窒息しやすい食べ物と予防法◇
1 丸くてつるっとしているもの(ブドウ、ミニトマト、ソーセージ、ピーナッツなどの豆類、あめなど)
表面がつるっとしている食品は、うまく噛めない上に口の中で滑りやすく、丸飲みしてしまう可能性があります。
・ぶどうやミニトマトは1/4にカットする。
・ソーセージは縦半分に切る。
・あめや豆類は未就学児には避ける。

2 粘着性が高く、唾液を吸収して飲み込みづらいもの(お餅、ごはん、パン類、ゆで卵など)
粘着性が高い食品は、一口にたくさん詰め込んだりよく噛まずに飲み込むと口の中に貼りついて取れにくくなり気管を塞ぐ危険性があります。
・水分を摂ってのどを潤してから食べさせる。
・一口の量を守り、パンは口に入るサイズにちぎる。
・ゆで卵は細かくして、何かと混ぜる。

3 固くて噛みきりにくいもの(リンゴ、生のにんじん、水菜、イカ、エビ、貝類など)
十分に小さくならないままのどに送り込まれると、窒息につながることがあります。
・リンゴは離乳完了期までは加熱する。
・水菜は1-1.5cmに切る。
・エビや貝類は2歳以上になってから。


食事の時は歩きながら・遊びながら食事を与えず、食べているときは、姿勢を良くし、食べることに集中してもらいたいですが、日常の中でできないこともあります。その際は上記のような注意点を参考に工夫なさってみてくださいね。

食品による子どもの窒息事故をゼロにするために、当院の健診では、「乳幼期までの起こりやすい事故早見シート」を無料でお配りしています。食品だけでなく小さいおもちゃでも窒息事故の原因になりえますので、十分に注意しながら生活をしていきましょう。

何か心配事や相談事がありましたら、いつでもクリニックに受診されてください。

〈担当M.K〉
 
 
 
 
               
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