アレルギー科
アレルギー科では、食物アレルギー・アレルギー性鼻炎・アトピー性皮膚炎・気管支喘息などのアレルギー性疾患を専門的に診療し、適切な治療を行っております。
気管支喘息とは
空気の通り道とされる気道が、慢性的に炎症を起こして、分泌物や浮腫みによって気管が狭くなることで、呼吸をする際に十分な空気が通れずゼーゼー・ヒューヒューと音がなる喘鳴や、呼吸が苦しくなる症状を気管支喘息と言います。
小さいお子様から大人まで幅広い年齢層に発症するとされています。
通常、気管自体は広いため呼吸は楽にできますが、喘息のある方は気管支周囲の筋肉が収縮しているため、気管支が狭くなってしまいます。
軽度なものから呼吸困難が伴う重度のものまで様々です。
小児気管支喘息
小児気管支喘息のほとんどが、アレルギー発作によって起こる「アトピー型」とされます。
アレルギーによって気道に炎症が起こり、気管が狭くなってゼーゼー・ヒューヒューという喘鳴や呼吸困難を繰り返します。
また、1歳未満の赤ちゃんの場合は、「非アトピー型」が多く、気道感染ウイルスが原因で発症することがほとんどです。
特に、RSウイルスやヒトメタニューモウイルスによる場合は、分泌物で気管支が狭くなり、喘鳴と共に苦しい呼吸症状が見られます。
なお、生後1カ月赤ちゃんの新生児に症状が見られた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
特に、喘鳴や苦しそうな呼吸があるほか、元気がない・ミルクを飲まない・顔色が悪いなどの症状が伴う場合は、なるべく早めに受診してください。
蕁麻疹(じんましん)
小さいお子様の蕁麻疹は原因が様々で、アレルギー性の場合と皮膚トラブルなどの非アレルギー性のものがあります。
アレルギー性の場合は、何度も蕁麻疹の症状を繰り返し、場合によっては重篤な発作を引き起こす恐れがあるため注意が必要です。
また、食品や薬剤などによるアレルギーが原因の場合は、軟膏治療ではなかなか治らないことが多く、その原因を特定し、適切な治療を行う必要があります。
アトピー性皮膚炎
強い痒みが伴って繰り返し症状が現れるのが特徴です。
湿疹が改善してもまたすぐに悪化する場合は、生活習慣や内服薬・軟膏の使用方法などを見直します。
特に、軟膏は種類や塗るタイミング・塗る回数と量・効果の強さなどによって改善の仕方が変わってきます。
さらに、食事習慣や爪のケア・紫外線対策・汗対策など、きめ細かいケアやフォローが重要になります。特に、小さいお子様のつらい皮膚症状には、ご家族のケアが大切です。
当院では、ご家族だけではなく周囲の大人が協力できる内容などを細かくアドバイスしております。
アトピー性皮膚炎でお悩みの方は、どうぞお気軽に当院までご相談ください。
食物アレルギー
小さいお子様の場合、蕁麻疹の症状から食物アレルギーが発見されることが多く、発疹以外に咳や喘鳴・嘔吐・下痢などの症状が見られることがあります。
また、学童期に増加する花粉症の場合、花粉だけではなく果物アレルギーの交差反応として発症することがあります。
これを果物アレルギー症候群(花粉-食物アレルギー症候群:PFAS)と言い、花粉が飛散していない時期にも発症し、症状が現れます。
当院では、お子様の食物アレルギーにおいて、その症状と検査値・普段の食習慣などを総合的に診断し、ご家族と一緒に治療を検討し進めております。
舌下免疫療法
舌下免疫療法は、アレルギーの体質を改善して症状を抑えていく治療方法です。
アレルギーには、花粉など特定の季節にアレルギー症状が現れるものと、ダニやほこりなど一年中症状が現れる通年性があります。
舌下免疫療法は、抗アレルギー薬とは異なり、治療薬を舌の下に投与することで免疫をつけて、眼の痒みやくしゃみ・鼻づまり・鼻水などのアレルギー症状を抑えていきます。
通年性アレルギーの場合は、一年中いつでも治療を開始できますが、スギ花粉症の場合は花粉飛散時期の春以外に開始する必要があります。
受験や入学・入社など春にイベントがあるなどの方には、おすすめの治療方法です。
舌下免疫療法の効果を実感できるまで期間がかかるため、改善したい症状がある方は早めに当院までご相談ください。