お子さんが離乳食を食べてくれないとお悩みではないですか?
生後5ヶ月頃から離乳食がスタートとされていますが「離乳食を始めてみたけれど全然食べてくれない」と言うご相談を本八幡院の母乳相談・子育て相談外来で多くお受けすることがあります。
そこで今回は、そのような時の対応について少しお話しさせていただこうと思います。
まずは、この3つを試してみてください。
①座る位置について
5ヶ月では椅子にひとりでお座りは難しいので、ママひとりの時は膝の上に座らせるのでその位置で大丈夫ですが、パパも一緒の際はお子さんを抱いている方と食べさせる方が正面で向き合う位置にならないようにしましょう。お子さんがひとりで椅子に座れるようになった際も同様です。
始めたばかりの時は特に食べてくれないことが多いので「せっかく作ったのに何で食べてくれないの?」「私の作り方が悪いのかな?」「うまく進めていけなかったらどうしよう」などママの不安も多いと思います。そんな時は、ママの表情が曇っていたり時には無意識に恐い顔になっていることもあります。
正面にお子さんが座っていたら、食事の度に笑顔ではないママの表情を見続けることになり、食事が楽しくなくなってしまい、結果離乳食を食べなくなってしまうこともあります。
②離乳食の味について
多くの離乳食本には「素材の味を大切に」「素材そのものの味を食べさせましょう」と書かれていることが多いかと思います。味をつけなくても食べてくれるお子さんもいますがそれでは食べてくれないお子さんも現実にはたくさんいらっしゃいます。
そんな時は、赤ちゃん用の出汁やスープを上手に使い、少し味をつけると食べてくれることもあります。
また、大人の煮物やみそ汁にお湯を足して薄味にしたり硬さを調整して食べさせるのもOKです。
大人の食べているものの一部を与えるとよく食べてくれるお子さんもいます。
③離乳食の時間について
離乳食を食べさせる時間ですが、多くは10、14、18時と書かれているものが多いかと思います。
その時間がご家庭のお食事時間でしたらよいのですが、時間が異なるようでしたらご家庭の食事時間に合わせていただけるとよいとでしょう。
離乳食はお子さんが「食事が楽しい」と思えば進みやすくなります。お子さんひとりだけが食べさせられているというのは食事の時間としては不自然で、楽しいと感じられなくなってしまいます。
でも、現実に大人の食事時間に合わせるのはどうしても難しいという声もあります。そんな時は、お子さんと一緒に大人も何かしら食べるようにしましょう。お菓子以外のものを一緒に食べて、お子さんに「モグモグ、ゴックンだよ。ママのマネしてね」と言いながら、実際に噛む様子と飲み込む様子を見せてあげてください。
最後に、離乳食を進めていく中ではお子さんはムラ食べをするので、せっかく作ったのに食べてくれないことも多々あります。そんな時はお子さんに「ママ頑張ったんだ。食べてほしかったなー」とがっかりして見せてください。でも食べてくれた時は一口ごとに褒めて「食べてくれて、ママうれしいー!」と喜んで見せてください。食べてくれたらいっぱい褒めてママ、パパが一緒に喜ぶというのも食べさせるコツのひとつです。上手に褒めて進めていきましょう。
このようにしてみたけどやっぱり食べてくれないということがありましたら、母乳外来・子育て相談外来か健診時にご相談ください。 (担当 髙橋)